みならい化学屋の実験室

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心やさし、ラララ、科学の子~核融合炉、始動~


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原子力

その元々の始まりはマンハッタン計画にさかのぼる

人を殺傷するための兵器として開発された原子力

しかしながらその莫大な熱量から平和利用も行われるようになる。

それが原子力発電である。

そこで今回のニュースはこちら

www.gizmodo.jp

まずは原子力発電の種類についてご紹介したい。

核分裂型と核融合

原子力発電には大きく分けて核分裂核融合がある。

核分裂

これはウランなど質量の大きな原子に中性子を吸収させると

内部エネルギーが増加することによって原子が二つに分裂することがある。

これが原子核分裂である。

このときに発生する莫大なエネルギーを利用し、発電を行うものが

核分裂原子力発電である。

メリットとしては発電自体には二酸化炭素の排出が少ないという点が一番大きな点であろう。

デメリットとしては危険性が大きいことが挙げられる。

福島第一原子力発電所事故が記憶に新しい。

核融合

こちらは核分裂型とは違い、水素の同位体

重水素三重水素

原子核を融合すると中性子とヘリウムができる。

このとき、質量が融合前より融合後のほうが小さくなる

その分のエネルギー放出されるのである

それが核融合であり

そのエネルギーを利用したのが

核融合原子力発電である。

これは太陽、つまり恒星が光と熱を出す反応と同じものである。

メリットとしては二酸化炭素排出が少ないことはさることながら

資源が豊富であることも挙げられる。

重水素三重水素の原料のリチウムは海中に豊富に存在するためである。

また、安全対策が容易であるという点も挙げられる。

デメリットとしては開始時に非常に高い圧力と温度が必要になる点がある。

そのため、開始時に非常に大きな電力が必要になっている。

ちなみに同位体とは陽子数は同じものの中性子数が違うものをさす。

ヘリカル型核融合

このニュース記事で紹介されているヘリカル型核融合炉は

ねじれたコイルでドーナッツ状のかごを作り

その中にプラズマが存在している形になっている。

これはもっとも研究が進んでいるトカマク型とは似ているものの

決定的な違いとして

プラズマ中に電流は必要としない点

が挙げられる。

これはプラズマ閉じ込めのための磁場が外部コイルによって形成されているからである。

これにより経済的かつ長時間の運転を可能にしている。

この点がヘリカル型の利点である。

また、核融合原子力発電にはレーザー型と呼ばれる方法もある。

これはトカマク型ヘリカル型のような磁場によるプラズマ閉じ込めと本質が異なるので別の形でのアプローチとなっている。

まとめ

核のごみができる核分裂型の発電に比べ

核融合型の発電はヘリウムと中性子しか出さないため非常にクリーンなものとなっていることがわかる。

これから太陽と同じ仕組みを持ったこの炉が動き出す。

それによって核融合原子力発電の研究が進むことを願ってやまない。

以下、参考資料

1:核融合について:文部科学省

2:原子核分裂 - 理学のキーワード — 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

3:原子力発電 - Wikipedia

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