みならい化学屋の実験室

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忘年会シーズン!なぜウコンは飲みすぎに効くのか


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年も暮れに近づいてきた今日この頃

いわゆる忘年会シーズンである。

このシーズンと切っては切れない関係にあるものがある。

それが「ウコン」だ。

お酒を飲みすぎたときには手放せないウコンであるが

このエントリーでは効能をはじめとしたウコンのエトセトラに迫っていきたい。

 

目次

 

忘年会シーズン!なぜウコンは飲みすぎに効くのか

本当にこのシーズンは居酒屋が忙しくなる時期である。

そして駅では泥酔した大学生、社会人をよくみる。

そんなとき「ウコン」が役に立つ。

さて、ウコンとはそもそも何なのであろうか

ウコンに関するエトセトラ

ウコンとはショウガ科ウコン属の多年草である。

なんとショウガの仲間なのである。

根茎は無味であり、オレンジ色をしている。

このオレンジ色から着色料にも用いられる。

また、英語ではターメリックといい

カレーのスパイスの一つであることはご存知の方も多いだろう。

ウコンの親戚

ウコンにはウコンと呼ばれつつも厳密にはウコンではない親戚が存在する。

本来のウコンはそれらと区別するために秋ウコンと呼ばれている。

春ウコン

春ウコンは英語ではワイルドターメリックという。

根茎は強い苦味、そして黄色をしており

本来のウコンよりさまざまな成分がバランスよく含まれている。

紫ウコン

本当の名前はガジュツという。

根茎は生薬に用いられる。

薬理をもつものとして

パーキンソン病、健胃、尿路結石不整脈、高血圧、難聴、糖尿病、肝炎・・・

など、多数の病気に用いられるようだ。

ウコンの薬効

さて、なぜウコンは飲みすぎに効くのだろうか。

それはこのオレンジ色、及び黄色の元となっている「クルクミン」と

秋ウコンに微量に含まれる「ビサクロン」

が大きく関係している。

クルクミンとビサクロンの作用

お酒、もといアルコールは生物的には劇物だ。

そんな劇物を分解しているのは肝臓であり

クルクミンは肝臓を保護する作用がある。

また、抗炎症作用、抗酸化作用もある。

ビサクロンに関しては

ukonken.jp

こちらのサイトを参考にすると

二日酔い防止、肝障害抑制作用、抗炎症作用、抗酸化作用

の四つの作用がある。

今回はクルクミンの作用とかぶっていない上二つのことについて詳しく紹介したい。

二日酔い防止

まず、二日酔いとは何であるか

上記のサイトから引用すると

過度に飲酒した翌朝、血中エタノールが消失した後に起こる、一時的な不快感を示す状態。症状として頭痛、吐き気、倦怠感、活動量の低下などがあげられる。

と、いうものである。

この中で数値化しやすいのは活動量である。

この研究所ではマウスにアルコールとビサクロン含有ウコンエキスを与えて実験を行った結果

ウコン飲料を与えたほうが活動量が増えたとしている。

その為、ビサクロンは二日酔いの症状を改善することが示唆されたということである。

肝障害抑制作用

体を構成するアミノ酸を作る酵素としてAST(GOT)とALT(GPT)がある。

これらは肝細胞に多く存在しており、

肝細胞が壊れると血液中に流れ出てしまい、値が増加する。

お酒を飲みすぎると肝細胞を破壊してしまう。

その為、アルコール、及びビサクロン含有ウコンエキスを与えたときに値が抑えられていれば肝障害は抑制されていると考えられる。

実験の結果として各値はアルコールを投与した場合に対し、

大体2/3程度の値に抑えられている。

その為、ビサクロンには肝障害抑制作用があることが示唆されたのである。

まとめ

詳しいグラフなどは上記のサイトを見ていただければと思う。

これからお酒を飲む機会が増えると思う。

お酒に強い人はバンバン飲んでいただきたい。

勿論、醜態をさらさないようにであるが。

お酒に弱い人はウコン飲料などに力を借りて

飲みすぎに注意し、忘年会を愉しんでいただきたいものである。