男女、男男女、男女~男女比の不思議~
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「星の数ほど女はいるさ!」のような表現をマンガなどで見ることが多いっすよね!
慰めの言葉にならないどころか「星の数だけ男もいる」わけで
敵も星の数ほどってことになるんですが
今回はその「なぜ星の数ほど女がいれば男も同じくらいいるのか」
つまり男女比についてのエントリーです。
男女比、性比について
さて、「同じくらいいる」つまりは男女比は大体1:1なわけです。
また、多くの生物種も同じく1:1で生まれてきます。
これがなぜであるかはフィッシャーの原理で説明が出来ます。
フィッシャーの原理
さて、フィッシャーの原理*1について見てみましょう
・オスがメスよりも少なく生まれる集団を想定する
・新たに生まれたオスは、新たに生まれたメスよりも多くの配偶者を獲得でき、そのためより多くの子をもうけられると予測できる。
・したがって、遺伝的にオスの子をより多く産む親は、平均以上の孫を獲得できる。
・したがって、オスをより産みやすい遺伝子は広まり、次第にオスの割合が増加する。
・性比が1:1に近づくほど、オスを多く生む性質の有利さは次第に弱まる。
・この例はオスとメスを入れ替えても成り立つ。また一夫多妻でも、一妻多夫でも、配偶システムにかかわらずこの議論は成り立つ。1:1で性比は均衡する。
以上、wikipediaからの引用です。
つまり、どちらかの性別に極端に傾いてもそれを1:1に戻すためのシステムが自然の摂理的にある、というわけですね!
しかしながら人間は自然の摂理を曲げるのが好きなのかなんなのか存じ上げないが性比を曲げることをたびたびするんですよね・・・
たとえば中国の「一人っ子政策」がそれにあたります。
本当は一人っ子を半分義務付けても別に性比は自然の摂理を考えるとあまり変わらないはずなんですが
中国は男性が生まれることを望む背景がありました。
そのため、1980年から2014年までの中国の出生男女比は女性100に対して男性114.7と世界的に見てもかなり歪んだ男女比となっています。
じゃ日本はどうなの?
日本の男女比は男性100に対し、女性105.6となっています。(以下、参考資料の総務省データより計算)
ここで出生比も見てみましょう。
出生比は女性100に対し、男性は107.8人となっています。(以下、参考資料の厚労省のデータより計算
男女比と出生比が逆ですね?
お気づきの方も多いと思いますがこれは女性のほうが出生時は少ないものの長生きであることに起因します。
なぜ、男性の出生のほうが多いのか
実はこれも1:1にしようとするシステムの一つ。
実は男性の死亡率は50代後半まで女性に比べて高いんです。
少々デリケートな話ではあるが死亡率が高いため、たくさん生まれてくるということみたいですよ。
結局のところ?
もともと無性生殖の生物から有性生殖の生物に分化したのは遺伝子の多様性を持たせるためなんですね。
それは生存戦略、生殖戦略上適していると自然の摂理により進化した結果
つまり、自然環境に大きな変化がなければ最初にあげたフィッシャーの原理に基づき過去も今も未来もヒトの性比は1:1となるわけです。
以下、参考資料
2:中国、男女比不均衡の問題深刻・・独身男性だらけで2020年には“危機的状況”に―中国メディア - エキサイトニュース
3:統計局ホームページ/人口推計/人口推計(平成26年10月1日現在)‐全国:年齢(各歳),男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級),男女別人口‐
4:平成26年(2014)人口動態統計(確定数)の概況|厚生労働省
*1:親の生育コストがオス、メスが同等と仮定した場合成立する原理